近年、子供たちの体力低下や運動不足が問題視される中、スポーツスクールの需要は高まっています。また、大人向けの健康増進や趣味としてのスポーツも人気です。
この記事では、実際に運営者である私が2024年4月1日に個人事業主としてスポーツスクール事業開業した経験からこれから開業したい方に向けて開業するためのステップを、経験者の視点から詳しく解説します。
良かったら参考にまで読んでみて下さい!
市場調査とターゲット層の明確化
まず、どのようなスポーツを教えるのか、誰をターゲットにするのかを明確にすることが重要です。
提供スポーツの選定
野球、サッカー、テニス、水泳、ダンス、武道など、得意なスポーツや地域のニーズに合わせて選びます。複数のスポーツを組み合わせるスクールも考えられます。
ターゲット層の明確化
子供(年齢層別)、学生、大人、高齢者など、ターゲット層を明確にしましょう。ターゲット層によって、カリキュラムや指導方法、料金設定などが変わってきます。
競合調査
周辺地域に競合となるスクールがあるか、どのようなスクールがあるのかを調査します。競合との差別化を図るポイントを見つけることが重要です。
ニーズ調査
ターゲット層にアンケートやインタビューを行い、具体的なニーズを把握します。保護者向けのアンケートも有効です。
指導内容とカリキュラムの作成
ターゲット層と提供スポーツに合わせて、具体的な指導内容とカリキュラムを作成します。
レベル分け
初心者向け、経験者向けなど、レベルに合わせたクラス分けを行います。
カリキュラム
年間、月間、週間単位でカリキュラムを作成し、段階的にスキルアップできるような構成にします。
指導方法
楽しく、効果的にスキルを習得できるような指導方法を工夫します。
安全管理
安全に配慮した指導を行うためのマニュアルを作成します。
必要な資格と届出
スポーツスクールの開業に必須の資格はありませんが、顧客の信頼を得るためには、関連する資格を取得しておくことが望ましいです。
取得しておくと有利な資格
- 各スポーツの指導者資格(例:日本サッカー協会公認指導者ライセンス、日本テニス協会公認コーチなど)
- 日本体育協会公認コーチ
- 健康運動指導士
- 応急救護に関する資格(例:赤十字救急法救急員)
このような資格をとることをオススメします。
必要な届出
個人事業主として開業する場合、税務署に開業届を提出する必要があります。また、使用する施設によっては、保健所や消防署への届出が必要となる場合もあります。
練習場所の確保
練習場所の確保は、スクール運営の重要な要素です。
公共施設
公民館、体育館、公園などを利用する場合、事前に使用許可を得る必要があります。
民間の施設
スポーツクラブ、レンタルスペースなどを利用する方法もあります。
自社施設
将来的には、自社で練習場を持つことも視野に入れましょう。
オンラインレッスン
オンラインレッスンを導入することで、場所の制約を受けずに生徒を募集できます。
集客方法とブランディング
効果的な集客方法とブランディング戦略は、スクールの成功に大きく影響します。
オンライン集客
ホームページ作成:スクールの情報、カリキュラム、料金、講師紹介などを掲載。
SNS活用:ターゲット層に合わせたSNSで情報発信。練習風景やイベント情報などを発信すると効果的です。
オンライン広告:ターゲットを絞った広告配信。
オフライン集客
- チラシ配布、ポスティングは地域の学校や公共施設などに配布しましょう。
- 体験会、説明会の開催は実際に体験してもらうことで、入会につながりやすくなります。
- 地域イベントに参加し、スクールをPRしましょう
- 生徒や保護者からの口コミは、大きな宣伝効果があります。
ブランディング
ロゴ作成、ウェブサイトデザイン、ユニフォーム作成などで、統一感のあるブランドイメージを構築します。
料金設定と契約
適切な料金設定と、生徒(または保護者)との契約は、トラブルを避けるために重要です。
料金設定
競合の料金、レッスン時間、回数、内容などを考慮して、適切な料金を設定します。
契約書作成
入会金、月謝、レッスン回数、キャンセルポリシー、免責事項などを明記した契約書を作成し、生徒(または保護者)との間で合意を得ておくことが大切です。
必要な備品と保険
レッスンに必要な備品と、万が一の事故に備えた保険への加入を検討しましょう。
必要な備品
各スポーツに必要な用具、救急セットなど、レッスン内容に合わせて必要な備品を準備します。
スポーツ保険
賠償責任保険、傷害保険など、万が一の事故に備えて適切な保険に加入することを検討しましょう。
顧客管理とアフターフォロー
生徒や保護者との良好な関係を維持し、継続的な通学につなげるためには、丁寧な顧客管理とアフターフォローが不可欠です。
顧客管理
生徒情報、出欠状況、進捗状況などを管理します。
コミュニケーション
定期的な連絡、面談、保護者会などを通して、生徒や保護者とのコミュニケーションを密にします。
イベント開催
交流会、発表会、大会などを開催することで、生徒のモチベーションを高め、スクール全体の活性化につながります。
継続的な学習と情報収集
常に最新の指導方法や知識を学び、自身のスキルアップに努めることが、スクールの成長につながります。
セミナー、研修への参加
最新の指導方法や知識を学びます。
業界情報の収集
業界誌、ウェブサイトなどで最新情報を収集します。
経験者からのアドバイス
生徒とのコミュニケーションを大切にする
生徒一人ひとりの個性やレベルを理解し、適切な指導を行うことが重要です。
保護者との連携を密にする
保護者と連携することで、生徒の成長をサポートできます。
安全管理を徹底する
安全第一でレッスンを行うことが、スクールの信頼につながります。
情熱を持ち続ける
スポーツが好きという気持ち、子供たちの成長を応援したいという気持ちを持ち続けることが、スクール運営の原動力になります。
この記事が、スポーツスクールの開業を目指す方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。